皆さん、陶器がどのようにして作られるのか、ご覧になった事がありますか?
きっと、職人さんがロクロの前に座ってロクロの上の粘土の固まりを手で挽くと
まるで手品のようにお茶碗や湯呑みや花瓶などが出来上がる・・・・・
そんなイメージをお持ちではありませんか。でも、今では機械化が進み土練りから成形
絵付け等、かなりの部分で機械化が進んでいます。窯も「トンネル窯」、「シャトル窯」
あるいは「ローラーハース.キルン」等が主流となり一つの窯で日産数万個の
生産をあげています。このページでは最新の製陶技術をご紹介したいと思います。
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土を練ります
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土練機(ドレンキ)と呼ばれる機械で
土を練ります。土の中に空気が残る
と焼いた時に割れてしまうので、空気
も同時に、完全に抜き取ってしまいます。
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形を作ります
(ロクロの一種)
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全自動ローラーマシンと呼ばれる機械です。
1ヘッドの機械で1日(8時間)に約3千個の
生産能力があります。皿や小鉢やお茶碗
等の丸い形のものを作ります。
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形を作ります
(鋳型の一種)
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圧力鋳込みと呼ばれる成形設備です。
ロクロでは出来ない、楕円型とか三角形とか
変形物を作ります。鋳型は石膏で作られて
いてその中に液状の陶土を圧力で注入します。
液状の陶土の水分は石膏に吸い取られ陶土
は堅くなります。写真ではそれを型から取り
出しています。 |
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素焼き
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ローラーマシンや鋳込みで作られた製品は
自然乾燥の後、素焼き窯で素焼きをします。
約1000度ほどの温度で焼きます。
写真はLPガス仕様の素焼き窯です。
作業をしやすいように壁面が取り外されてい
ますが、焼く時は勿論、壁面を取り付け
密閉された状態で焼きます。 |
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絵付け
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パット印刷機と呼ばれる機械です。銅製の
凹版に彫り込まれた絵柄から絵の具を
シリコンゴムで出来たパットを押し付けて
写し取り、それを素焼きの済んだ製品に押し
付けると製品の上に絵柄が印刷されます。
どんな複雑な柄もほんの数秒で印刷されます。
写真の操作盤の下に見える白い釣り鐘を逆に
したような形のものが「パット」です。 |
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釉薬を掛ける
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素焼きが済み、絵付けの終わった(絵付けを
しない場合もある)製品は本焼の前に釉薬
を掛けます。釉薬は本窯で焼かれると硝子の
様になり陶器の表面を覆います。写真は手作
業による施釉の様子ですが、機械もあります。
釉薬には透明、天目、青磁、織部など色々な
種類があり、それぞれに特有の趣があります。 |
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本焼
(シャトル窯)
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LPガス仕様の「シャトル窯」と呼ばれる窯です。
施釉の終わった製品はいよいよ本窯で焼かれ
陶器(陶磁器)になります。約1300度の高温
で焼かれます。写真手前がシャトル窯、後方に
見えるのはこの窯で焼かれる製品が乗った台
車です。シャトル窯の扉を開け線路を伝って
この台車ごと窯の中に入れ、焼きあがったら
また、線路を伝って出荷場の方へ運ばれます。
生産能力は低く、多品種少量向きの窯です。 |
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本焼
(トンネル窯)
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写真の右側に写っているのが「トンネル窯」と
呼ばれる窯です。左側に写っているのは窯に
入る前の製品の乗った台車で、窯に入る順番
を待っています。窯は数十メートルの長さがあり
入口から出口までトンネルを通る間に焼きあが
ります。台車と台車の間には間隔はなく連続
して焼かれます。大量生産向きで日産数万個
の生産能力があります。 |
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窯出し
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トンネル窯から焼きあがって出てきた台車より
製品を取り出しているところです。
この後、検品、糸尻の研磨等の作業を経て
梱包され皆様の元に届けられます。
その他にこの後上絵付業者に引き取られ、
上絵を施される場合があります。上絵を施す
と陶器は一層鮮やかに豪華に変身します。
「陶器の出来るまで、上絵付けの部」もご覧
ください。
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最後までご覧頂き有り難うございました。
以上陶器の出来るまでの概略でした。この他にも細かい工程は
沢山あります。
また、機械設備もこれが全てではありません。それらを順次追加しこのページを充実させて
行きたいと思っています。 ご意見、ご質問等大歓迎です。下記のアドレスまでメール下さい。
取材先 (株)大恵 (瑞浪市)
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